呼吸、それは誰にでもできる“心と体の再起動”
こんにちは。新潟市中央区弁天橋通のかんだ整骨院、神田です。
先日、ニューヨークタイムズ傘下のスポーツ専門サイト「ジ・アスレティックス(The Athletic)」が掲載した「深呼吸でスポーツのパフォーマンスが上がる」という記事が掲載されていました。
とても興味深い内容でしたので、シェアさせていただきます。
私たちは1日に2万回以上、無意識に呼吸をしています。けれど、その呼吸を「意識的に整える」だけで、身体の状態や心のバランスが大きく変わることをご存じでしょうか?
5月9日は「呼吸の日」。
今回は、トップアスリートたちも取り入れている“深呼吸”の力について、科学的根拠と実践例をもとにわかりやすくご紹介します。
深呼吸がもたらす科学的効果とは?

米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校・ハーバーメディカルセンターのニコラス・ティラー博士は、深呼吸が「脳と身体に直接的な好影響を与えることは科学的に明確である」と述べています。
そのメカニズムは以下の通りです。
- ゆっくりと深く息を吸うことで、肺が酸素で満たされる
- その過程で迷走神経が刺激され、脳に「緊張を緩めてよい」と伝わる
- 結果的に、副交感神経(リラックス系)が優位になり、心拍数・血圧・不安レベルが低下する
- この状態では、集中力や判断力、身体の柔軟性も向上し、スポーツパフォーマンスが最大限に引き出されます
どこにいても、いつでもできる「深呼吸」をやらないてはありませんよね。
呼吸法を取り入れている世界の一流アスリートたち
◆ NFL選手 ブライアン・クック

カンザスシティ・チーフスのセーフティ(守備選手)。スーパーボウル前は、1日の始まりに20回の深呼吸からスタート。プレッシャーのかかる場面でも自分を冷静に保つための習慣です。
◆ NBAスター ステフィン・カリー
ゴールデンステート・ウォリアーズの象徴的選手。試合前に呼吸瞑想で集中モードに入ることで知られており、ルーティンの一部となっています。
◆ MLBピッチャー ローガン・ウェッブ
試合直前には**ボックスブリージング(四拍呼吸)**を行い、マウンドでの緊張を和らげています。
◆ NFLレーン・ジョンソン(オフェンシブタックル)
精神的な不安と闘うため、ウィム・ホフ・メソッドやチベット仏教のトゥンモ呼吸法を取り入れ、自律神経と心のバランスを整えています。
このように、世界の一流選手たちが呼吸を「パフォーマンスのカギ」として重視していることがわかります。
なぜ今、呼吸法がこれほどまでに注目されているのか?

現代社会では、心身にかかるストレスが増加しています。
アスリートだけでなく一般の人々にも、次のような背景から呼吸法の価値が見直されています。
- メンタルヘルスに対する意識の高まり
- 時差、移動疲れ、プレッシャーといったストレスへの対処法として有効
- 医療・研究の現場で、呼吸法の効果が科学的に裏付けられたことで信頼性が増している
今すぐできる効果的な呼吸テクニック3選

ボックスブリージング(四拍呼吸)
「4秒吸う→4秒止める→4秒吐く→4秒止める」の繰り返し。
NFL選手も愛用する方法で、パフォーマンス前の緊張緩和に最適。
4-4-8法(ティラー博士推奨)
「4秒吸う→4秒止める→8秒吐く」。
呼気を長くとることで、副交感神経が活性化し、リラックス状態に導かれます。
3-6-5メソッド
「1日3回・1分間に6回の呼吸(5秒吸う・5秒吐く)を5分間」。
1日15分の習慣で、自律神経の安定とストレス耐性の向上が期待できます。

どこでも、いつでも、誰でもできるのが深呼吸の魅力
このテクニックの素晴らしいところは、場所も時間も、何も必要としないこと。
- 朝、目覚めのベッドの上で
- 忙しい仕事の合間に
- 緊張するプレゼンや会議の前に
- 帰宅後、リラックスしたい時に
「いま、この瞬間」から実践できます。
おわりに…疲れや不安を感じたら、まず呼吸を整えてみませんか?

深呼吸は、誰もが持っている“自然のセルフケア”です。それはスポーツの頂点を極めた選手たちでさえ頼りにするほどの力を秘めています。
当院では、肩こり・腰痛・坐骨神経痛のケアだけでなく、ストレスからくる身体の不調や呼吸の浅さへのアプローチも行っています。
「呼吸が浅いと感じる」
「気持ちが落ち着かない日が続く」
そんな方は、ぜひお気軽にご相談ください。
【監修:柔道整復師 神田博行】