こんにちは、新潟市中央区弁天橋通のかんだ整骨院、神田です。
肩こりのセルフケアで、冷やすのか温めるのか論争は後を経ちません(笑
当院でもよくいただくご質問でもあります。
そこでこの度のブログは、冷やす・温めるは身体にどの様な影響があるのかを見ていただきながら、どの方法を用いるか考えていきたいと思います。
思わぬ結果になるかもしれませんが(笑 ぜひ続きをご覧ください!
肩こり
肩こりと筋肉
肩こりは、肩や背中が不快に感じる症状で、主に筋肉の疲れと血流の悪化が原因です。筋肉が固く緊張すると、血管を押し潰して血の流れを悪くし、不要な老廃物が溜まります。
本来、筋肉は体内の血液を送り出して酸素や栄養を運ぶ役割を持っていますが、肩の筋肉が過度に固まると、この流れが妨げられ、結果として肩こりを引き起こします。
特に首や肩の周りの筋肉が硬直すると、血流がさらに悪くなり、痛みが生じやすくなります。
肩こりのセルフケア
ストレッチや散歩、ヨガなど運動や、正しい姿勢を心がけたり、ストレスの管理、水分と栄養補給と様々なアプローチの方法があります。
その中でも
冷たい湿布と温かい湿布はどっち?
アイスパックで冷やした方がいいの?ホットパックで温めたほうがいいの?
『冷やす』『温める』はどちらが良いのか?とても多い質問でもあります。
冷やすor温める?
まず、冷やす・温めるは身体にどのような生理的反応を起こすのか?をご紹介します。
冷やす『寒冷療法』
低温療法ともいう。寒冷を局所に適用する治療法。寒冷刺激は血管運動神経を介して、局所の皮膚の血流増加、近辺の筋の血流増加、対側の対称部位の血流増加の効果を与える。また、冷却により神経の閾値上昇、伝達速度の低下が起こる。①局所の循環の改善、②浮腫の改善、③鎮痛、④痙性の軽減、⑤感覚刺激による麻痺筋の促通、⑥筋疲労の改善など。方法は氷タオル法、アイスパック法、氷水に浸す方法、低音ガス曝露などがある。禁忌症として感覚麻痺、寒冷過敏症、抹消循環不全、発作性色素尿症などがある。
日本薬学会より抜粋
寒冷療法は低温療法とも言います。この療法は体の特定の部分に冷たいものを当てる治療方法です。冷たい刺激を与えることで、以下のような様々な健康効果が期待できます。
- 局所の血流改善:治療された部分の血流が良くなります。
- 浮腫の改善:体の一部が水分で腫れるのを減らすことができます。
- 鎮痛効果:痛みを和らげます。
- 痙性の軽減:筋肉が硬くなるのを和らげます。
- 感覚刺激:麻痺して動かしにくい筋肉が動かしやすくなります。
- 筋疲労の改善:筋肉の疲れを取り除きます。
この治療には様々な方法があり、氷をタオルで包んだものを当てたり、アイスパックを使用したり、氷水に浸したり、冷たいガスを露出させたりします。
禁忌として、高血圧、感覚麻痺、寒冷過敏症、末梢循環不全、発作性色素尿症があります。
温める『温熱療法』
温熱療法は、体の痛みを和らげるために暖かさを使う治療方法です。病院や治療院でよく使われている手法で、ホットパック、マイクロ波、赤外線、超短波などがあります。これらの方法は、特に慢性的な腰痛や肩こりに有効で、以下のようなさまざまな利点があります。
- 疼痛緩和:痛みを和らげます。
- 軟組織の柔軟性向上:筋肉などの柔らかさを増やします。
- 血行の改善:血流を良くします。
- 代謝亢進:体の代謝活動を活発にします。
- 浮腫軽減:腫れを減らします。
- リラックス効果:心身をリラックスさせます。
ただし、以下の状態の方は温熱療法を使う際に特に注意が必要です。
- 急性期の強い痛みがある場合
- 悪性腫瘍がある場合
- 血圧異常がある場合
- 心疾患がある場合
- 皮膚疾患がある部位
- 重篤な循環器障害がある場合
- 妊娠中
- 感覚障害がある場合
- 出血傾向がある部位
これらの方法は痛みを和らげるだけでなく、リラックス効果も期待できるため、体の不調を感じた時に試してみると良いでしょう。
実は、冷やすのも、温めるのも身体に起こる生理的反応は、同じような事が起きています。
痛みを和らげ、筋肉の緊張を緩和し、血行を改善して、腫れを引かせる。
「それなら、どっちでもいいじゃん」となりますよね(笑
アイスパックで冷やしてもいいですし、入浴して温めてもよいでしょう。
…勘のいい人はお気づきかもしれません。当院の経験からは、冷やす+温めるをやったほうがより効果が高い結果が出ています。
冷やす+温める
方法を説明します。冷やす→温めるの順番で行ってください。当院では、入浴前に冷やして、温めるのは40℃前後のシャワーを当てる事を推奨してます。
ビニール袋か市販のアイスパック(氷嚢)に氷と水を入れて、10分から15分コリの感じる部分を直接冷やします。保冷剤等は凍傷の危険性がありますので、推奨しません。
冷やし終わったら、冷やした部分を40℃前後のシャワーで温めます。体表の冷たい感じが取れたらOKです。
出来たらその後、入浴もお勧めします。
※シャワーは座って浴びてください。冷→温で自律神経が反応しますので、稀に貧血を起こす事があります。もし貧血症状を感じたら、急に立ち上がらないで症状が落ち着くまで動かないでください。
時間の経過で落ち着いてきますので、心配はございません。
シャワーができない場合は、蒸しタオルを使用します。水で濡らして絞ったタオルを電子レンジで約1分加熱します。長く温かさを保つためには、加熱したタオルをジップロックなどに入れてください。直接肌に当てる際は十分に火傷に注意し、体表の冷たさが取れるまで温めてください。
⚠️注意⚠️
この方法は、肩こりに限っての方法です。以下の症状や病気では行わないでください。悪化の危険性があります。
頚椎・胸椎のヘルニア
頚椎症
頭痛を伴う肩こり(温めて悪化する頭痛があるから)
寝違い
ムチウチ症
五十肩
肩関節周囲炎
糖尿病
脳梗塞のリハビリ
心疾患
高血圧
セルフケアも使い方を誤ると思わぬ結果につながりますので、注意が必要ですね。
まとめ
今回のブログは、肩こりの冷やす・温めるを意味と方法をまとめました。肩こりの改善の参考にしていただけたら幸いです。
もしこの方法を用いても症状の改善が見られない場合は、姿勢や他の原画あるかもしれませんので、その際は医療資格をお持ちの治療院か、当院までご相談ください。
【監修:柔道整復師 神田博行】