こんにちは。新潟市中央区弁天橋通のかんだ整骨院、神田です。
「コーヒーやお茶で集中したいけれど、夜になると眠りが浅い」「午後のもう一杯で動悸や不安感が出る」——そんなお悩みはありませんか。秋冬は日照時間が短く、体内時計が乱れやすい季節。ついカフェインの力を借りる機会が増えますが、自律神経の整え方を少し知っておくと、メリットを活かしながら不調を避けやすくなります。
カフェインは「眠気物質(アデノシン)」の働きを一時的に抑え、覚醒と集中を助けます。一方で摂り方によっては、入眠のしづらさや中途覚醒の増加、利尿による夜間覚醒を招くことがあります。まずは仕組みから、やさしく整理していきましょう。
原因とメカニズム(カフェイン×自律神経・睡眠)
カフェインは脳でアデノシン受容体に先回りして結合し、「眠気のブレーキ」を一時的に外します。その結果、交感神経が優位になりやすく、注意力が上がって作業効率が保たれます。
反面、就寝前の摂取は覚醒を保ってしまい、寝つきや睡眠の深さを妨げる原因になり得ます。公的な睡眠解説でも、就寝前のカフェインや利尿による中途覚醒への注意が明記されています。
もう一点、大切なのが「量」。国内の公的機関がまとめる安全性情報では、健康な成人で一日のカフェイン摂取の目安はおおむね400mg以下が妥当とされています(妊娠中・授乳中、基礎疾患のある方はより控えめに)。エナジードリンク等の過剰摂取による健康被害が報告されており、製品ごとの含有量確認が勧められています。
放置リスクと誤解の解消
「眠いなら濃いコーヒーをもっと飲めば解決」は誤解です。摂取量を増やすほど効き目が比例して延びるわけではなく、むしろ不安感・動悸・胃部不快・浅い睡眠などの副作用が先に出やすくなります。
就寝前のカフェインは寝つきの悪化や中途覚醒につながるため、夜の不眠が「翌日のだるさ→さらにカフェイン増量」という悪循環を招きかねません。睡眠衛生の基本としても、就寝前の刺激物を避けることが推奨されています。
また、「午後の眠気は根性でコーヒーを足せばOK」も要注意。午後の強い眠気は睡眠不足や体内時計のズレのサインであることが多く、カフェインで上書きするほど夜の睡眠が崩れやすくなります。
まずは睡眠習慣と摂取タイミングの見直しが近道です。
自分でできる対処法
A. 「タイミング」を整える(眠りを守る)
目的: 夜の睡眠を妨げずに、日中の集中を高める。
手順:
1)朝は起床直後ではなく午前中(例:起床後1〜2時間)に一杯。
2)最終摂取は就寝の“数時間前”までに(目安:就寝6時間前より遅らせない)。
3)夕方以降はデカフェや麦茶に切り替える。
注意点: 個人差があります。夜間の中途覚醒が続く方は午後のカフェインをゼロに。
所要時間: 準備〜飲用5〜10分。
B. 「量」を見える化する(不調を防ぐ)
目的: 動悸・不安感・睡眠障害などの副作用を避ける。
手順:
1)普段飲む飲料のカフェイン量(mg)を調べ、1日合計400mg未満に管理。
2)一度に多量ではなく、少量を小分けに。
3)エナジードリンク等の併用は避ける。
注意点: 妊娠中・授乳中、循環器・胃腸の持病、薬の相互作用が疑われる方は医療者に相談。
所要時間: 初回の整理15分、以後は記録数分。
C. 「自律神経」を整える(カフェインに頼りすぎない)
目的: 交感神経の過緊張を抑え、日中は冴えて夜は眠れるリズムを作る。
手順:
1)朝の太陽光(2,000ルクス以上)を浴び、起床時刻を一定に。
2)日中はこまめに肩・胸郭のストレッチ、深い呼吸で巡りを促す。
3)就寝前60〜90分の**ぬるめ入浴(約40℃)**で副交感神経を優位に。
注意点: 激しい夜間運動や強い光暴露、就寝直前のスマホは避ける。
所要時間: 朝光5〜15分、ストレッチ1回3分、入浴15分。
よくある質問
Q1. どのくらいまでなら飲んで良いですか?
A. 健康な成人では1日合計400mg未満が一つの目安です。製品により濃度が大きく違うため、缶コーヒー・エナジードリンク・錠剤型サプリの併用には特に注意してください。
Q2. 何時までならOK? 夜だけノンカフェインにすれば眠れますか?
A. 個人差はありますが、就寝の数時間前以降は控えるのが無難です。夜の睡眠が浅い方は午後の摂取をやめると改善しやすくなります。
Q3. コーヒーをやめると頭痛が出ます。どうすれば?
A. いきなりゼロにせず、1〜2週間かけて段階的に減量を。午前は半分量、午後はデカフェ/ハーブティーに置き換える方法が現実的です。
Q4. 当院では何をしてくれるの? 費用は? 通院頻度は?
A. 当院は神経の反射を活用した優しい施術で、自律神経の過緊張をやわらげ、呼吸・姿勢・胸郭の可動を整えるお手伝いをします。初回はお困りごとの整理と検査、生活リズム・カフェインとの付き合い方まで一緒に設計。費用目安:初回9,800円、2回目以降7,000円。目安の通院は週1回×2〜4週から。状態が落ち着けば月1回のメンテナンスをご提案します。
まとめ
・カフェインは集中の味方ですが、摂り方次第で自律神経や睡眠の質に影響します。
・量は合計400mg未満を目安に、最終は就寝の数時間前まで。製品の併用に注意。
・朝の光・呼吸とストレッチ・ぬるめ入浴で整える力を高め、カフェインに「頼りすぎない一日」を作りましょう。
――「カフェインの良さを活かしつつ、夜はしっかり眠れる」。そのための一歩は、量と時間の小さな調整から始まります。つらさや不安が続くときは我慢せず、いつでもご相談ください。
【監修:柔道整復師 神田博行】
参考文献(日本語の公的・信頼できる情報)
- 食品安全委員会ファクトシート「カフェイン」:成人で1日400mgの目安、過剰摂取への注意点 https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu07040600294
- 農林水産省「カフェインの過剰摂取について」:製品別の含有量例、注意喚起 https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/food_safety/caffeine/
- e-ヘルスネット(厚生労働省)「不眠症」:就寝前のカフェインや生活習慣への注意 https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart/k-02-001.html
- 日本睡眠学会関連サイト(Sleep Research Society of Japan)「眠りのしくみ」:睡眠と体内時計の基礎解説 https://www.suimin.net/column/mechanism/
※本記事は一般的な情報提供です。持病・妊娠中/授乳中・服薬中の方は、主治医・薬剤師にご相談ください。

