こんにちは、新潟市中央区弁天橋通りのかんだ整骨院、神田です。『保険金詐欺』と聞きたくないニュースがまた起きてしまったので、少し書かせていただきました。
患者さんに有益な内容ではないかもしれません。同じ柔道整復師の先生で、健康保険や自賠責保険の取り扱いでお悩みの先生はご覧いただけたらと思います。
保険金詐欺で柔道整復師が逮捕
新潟市南区の接骨院の院長である32歳の男性が保険金詐欺の疑いで逮捕されました。この男性は、2021年から2022年にかけて、交通事故でけがをした患者2人の治療を行っていましたが、通院日数を水増しして保険会社から約4万9,360円をだまし取った疑いが持たれています。
警察は昨年、保険会社からの情報提供に基づいて捜査を開始し、この度逮捕に至りました。警察はこの男性が他にも同様の犯罪を行っていた可能性があると見て、詳細な調査を行っています。
BSN NEWSより
当院は健康保険・自賠責保険は取り扱っておりません
新潟市での柔道整復師による保険金詐欺のニュースを見て、同じ職業に従事する者として深い悲しみを感じています。通院日数や治療箇所の水増し、さらには来院していない患者の請求など、不正行為は絶え間なく続いているようです。今回は交通事故の自賠責保険が悪用されましたが、健康保険でも同様の詐欺が存在します。
また、関東厚生局のホームページでは、保険医療機関・訪問看護ステーション・柔道整復師の不正請求等を公表しております。
これらの不正で得たお金で生活する家族は、どのような感情を抱くのでしょうか?不正と認識しながらの請求をし、メンタルは持つのでしょうか?私たち治療家は、その重大な影響を常に意識する必要があります。
私が院長を務める当院では、開業して早くに健康保険の取り扱いを辞めました。また現在は自賠責保険も取り扱っていません。辞めた理由それは、柔道整復師が健康保険で使用できる範囲が『外傷』に限定されているためです。日常業務において、外傷(怪我)は全体のわずか1割程度です。来院患者さんの9割は、肩こり、腰痛、坐骨神経痛などの慢性疾患です。
そのような患者さんが来院されるたびに、保険適応の説明をし、ご納得の上治療するのが私にはとてもストレスでした。と言うのも、健康保険範囲外のご説明をすると、「保険が効かないんだったら保険の効くところへ行く」と選択される方がとても多かったからです。その度に整形外科をご紹介していました。
そのような背景があって、保険診療は整形外科の先生にお任せして、いっそのこと保険取り扱いを辞めて自費の治療院にしました。
自費のみで整骨院を運営できる方法
保険だけでは経営は困難であり、自費と保険の混合も好ましくないと私は考えています。
そこで、私も参加している「治療院経営ラボ」では、このような問題を解決するため、健康保険から自費治療への移行をサポートし、自費治療院の経営相談や業界の健全化を目指すセミナーを開催しています。
2023年12月21日には新大阪で、自費移行のノウハウを詰め込んだセミナーが行われます。自費移行を真剣に考えている柔道整復師の先生方には、ぜひ参加をお勧めします。
こうした取り組みを通じて、私たちは職業の誇りを取り戻し、患者さんに真摯に向き合う治療を提供することができます。未来に向けて、正しい道を歩み続けることが、私たち柔道整復師にとって最も重要な使命です。
治療院経営ラボのセミナー情報と申し込みはこちらをクリックしてご覧ください。
まとめ
毎回業界の不正の記事が出るたびに「またか…」と思っております。
当院のブログを同業の若い先生も見られていると伺ったので、患者さんには面白くない内容でしょうが書かせていただきました。
健康保険取り扱いが悪いと言うわけではないこと。ルールは守ろうよ!とご理解の上ご覧になっていただきたいと思います。
【監修:柔道整復師 神田博行】