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ランニングで腰がつらい方へ——秋のマラソン期に増える腰痛を、やさしく整える考え方

こんにちは。新潟市中央区弁天橋通のかんだ整骨院、神田です。

「ランニングで腰が痛い」「走り出しは平気なのに、後半でだんだん重だるくなる」——そんなお悩みはありませんか。秋は気温が落ち着き走りやすい一方で、レースや距離を伸ばす機会が増え、「マラソン・腰痛」のご相談がぐっと増える時期でもあります。

あるあるの一例として、①レース直前だけ練習量が増えて体が追いつかない、②涼しくてペースが上がりフォームが崩れる、③仕事終わりに急いで走り出して準備不足のまま腰に負担が集中——などが挙げられます。

今日は、ランニングと腰痛の関係を「原因→対策→続けるコツ」の順に、やさしく整理していきます。


目次

原因とメカニズム

ランニングと腰への負荷のかかり方

ランニングは一歩ごとに衝撃吸収→推進というサイクルをくり返します。衝撃の大半は足関節・膝・股関節でいったん受け止めますが、**股関節周り(特に腸腰筋・殿筋群)**の働きが落ちたり、体幹のタイミングが合わないと、腰椎(腰の骨)やその周囲の筋膜・関節に負荷が集まりやすくなります。

よくある背景

  • フォーム(姿勢)の乱れ:頭が前に出る・骨盤が後傾のまま着地・反り腰でブレーキ気味の接地。こうしたクセが続くと体の歪みが固定化し、同じ部位にストレスが蓄積します。
  • 準備不足とオーバーワーク:ストレッチや関節の“目覚まし”がないまま走り始めたり、急に距離・強度を上げると、筋膜・腱・椎間関節の許容量を超えて痛みが出やすくなります。
  • シューズ・路面・疲労の影響:クッション性が合わない、薄すぎ・厚すぎ、長時間の硬い路面。疲労が溜まると姿勢制御が乱れ、同じフォームを保てなくなります。
  • 呼吸と自律神経:呼吸が浅く速いと交感神経優位が続き、筋のこわばりや痛みの感じやすさが増すことがあります。

キーワードの「ストレッチ」「姿勢」「体の歪み」は、単独の問題というより**“タイミング”の問題**として捉えるのがコツです。走る前に“使いたい部位を起動する”、走りながら“崩れにくいフォームに近づける”、走った後に“蓄積をリセットする”。この流れが整うほど、腰の負担は分散されます。


放置リスクと誤解の解消

  • 「走っていればそのうち慣れる」:無理な継続は、椎間関節炎や筋膜性腰痛、臀部〜太もも裏へ広がる違和感(坐骨神経痛様の症状)につながることがあります。違和感の段階で調整しましょう。
  • 「骨盤は一度で“リセット”できる」:姿勢・フォームは習慣の積み重ねです。単発の矯正だけで長期安定は難しく、運動・生活の合わせ技が現実的です。
  • 「ストレッチだけで解決する」:柔らかくすることは大切ですが、股関節の使い方・体幹のタイミングを伴わないと再発しやすくなります。

※ 次のようなレッドフラッグ(危険なサイン)がある場合は、整形外科での評価を優先してください:発熱・夜間痛の増悪・原因不明の体重減少・下肢の著明な筋力低下や広範なしびれ・排尿排便障害・転倒や事故後の強い痛み。


自分でできる対処法(今日から・道具いらず・時間帯別)

① 走る前:“関節の目覚まし”ルーティン(3〜5分)

目的:股関節と体幹を先に起動し、腰への直撃を減らす。

手順

  1. 立位で骨盤を小さく前後に各10回。
  2. 片脚立ちで反対脚の股関節を軽く外回し・内回し各10回(左右)。
  3. 肋骨の下に手を添え、鼻から4秒吸って口から6秒吐く×5呼吸。 注意点:反りすぎ・力みすぎに注意。「軽く動かす・長く吐く」が目安。 所要時間:3〜5分。

② 走っている最中:フォームを整える合図(都度10〜20秒)

目的:崩れやすい後半でも姿勢を保つ。

手順

  1. 10分おきに「視線は遠く・みぞおち前へ・腕振りは小さく速く」を意識。
  2. 歩幅を無理に伸ばさず、**“接地は体の真下に近く”**を合図にする。
  3. 呼吸は吸うより吐く長さを意識(6秒吐く→自然に吸う)。 注意点:痛みが鋭くなる場合は中止。 所要時間:走行中に短時間を挿むだけでOK。

③ 走った後:腰にためないクールダウン(3〜7分)

目的:腰椎周囲に残った緊張を当日中に散らす。

手順

  1. 仰向けで両膝を立て、骨盤を小さくコロコロ(前傾・後傾)各10回。
  2. 片膝を胸に軽く引き寄せ15秒×左右。次に両膝抱え15秒。
  3. 横向きで上側の膝を前に置き、上側の肩を後ろへひらく(胸のストレッチ)15秒×左右。 注意点:反動はつけず、呼吸を止めない。 所要時間:3〜7分。

よくある質問(費用・頻度・適した方など)

Q. どのくらいの頻度で通えば良いですか?

A. 目安として、急性の痛みが強い時期は週1回×2〜4週、落ち着いてきたら2〜3週に1回でフォーム・セルフケアの定着を図ります。大会前後はコンディションに合わせて調整します(個人差があります)。

Q. 費用の目安は?

A. 当院は自費です。初回9,800円、2回目以降7,000円。検査・説明・施術・セルフケア指導までを一貫して行います。

Q. どんな人に向いていますか?

A. 「走るのは続けたい」「できれば大会にも出たい」という継続志向のランナーに向いています。痛みの軽減だけでなく、再発しにくいフォーム・呼吸まで一緒に整えていきます。

Q. 当院の施術は何をするのですか?

A. 神経の反射を活用したやさしい施術で、体の使い方を邪魔している過緊張をほどき、股関節・胸郭・足部が連動しやすい状態へ。強く“バキバキしない”のが特徴です。姿勢と動作(歩行・スクワットモーション)を確認し、あなたに合う最短のセルフケアを処方します。


まとめ

  1. ランニングの腰痛は、フォームの小さな乱れと準備不足、疲労の蓄積が重なると出やすくなります。
  2. 走る前の“関節の目覚まし”、走行中の“短い合図”、走った後の“リセット”で、負担は分散できます。
  3. 単発の“矯正”より、動き・呼吸・習慣を整えることが再発予防の近道です。

「ランニングは好き。でも腰が不安」——その気持ちに寄り添いながら、無理なく続けられる一歩を一緒に作っていきましょう。

【監修:柔道整復師 神田博行】

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参考文献(信頼できるガイドライン・公的情報など)

  • 日本医療機能評価機構 Minds『腰痛診療ガイドライン2019(改訂第2版)』https://minds.jcqhc.or.jp
  • 厚生労働省 e-ヘルスネット「腰痛/運動と健康」https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp
  • NICE Guideline NG59: Low back pain and sciatica in over 16s(英国国立医療技術評価機構)https://www.nice.org.uk/guidance/ng59
  • JOSPT Clinical Practice Guidelines for Low Back Pain(米国理学療法学会)https://www.jospt.org
  • The Lancet Low Back Pain Series(総説)https://www.thelancet.com/series/low-back-pain

※ 本記事は一般的な情報提供を目的としています。症状には個人差があります。強い痛み・しびれ・レッドフラッグがある場合は、医療機関での評価を優先してください。

かんだ整骨院 神田博行
院長
1974年1月 旧新津市生まれ
・北信越柔整専門学校卒
・柔道整復師(厚生労働大臣免許第32245号)
・講道館柔道弐段
・TPI Lv.2メディカルプロフェッショナル(タイトリストパフォーマンス研究所)
・脳医学BASE研究会
・趣味 ロードバイク、食べ歩き、whisky・cognac・armagnac

『臨床経験26年以上の知識と経験で、あなたの健康に寄与いたします』

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〒950-0925 新潟県新潟市中央区弁天橋通1丁目4-33 湖南ビル102号
かんだ整骨院
電話番号 025−211−9541
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