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肩から腕に走る痛み…それは「上腕二頭筋長頭腱炎」かもしれません その原因とメカニズム

こんにちは、新潟市中央区弁天橋通のかんだ整骨院、神田です。

「上着を羽織るときに肩の前がズキッとする」
「腕を上げようとすると“パキッ”と嫌な音が鳴る」

デスクワーク中心のお仕事を頑張っている方ほど、こんな肩の痛みを「年齢のせい」「疲れのせい」と我慢してしまう方が多いものです。
でも、その痛みは身体が送っている大切なサインかもしれません。

今回のブログは、肩から腕にかけて痛みが出たり、動かした時に『パキッ』と音が鳴ったりする上腕二頭筋長頭腱のお悩みの方へ向けた内容になります。

目次

そもそも上腕二頭筋長頭腱炎とは?

上腕二頭筋というと、いわゆる“力こぶ”を作る筋肉として有名ですね。
この筋肉は長頭と短頭という2つの部分に分かれていて、そのうち長頭の腱は肩の関節の中を通り、肩甲骨の上の方まで伸びています。

肩を動かすたびに、この腱は肩の中の溝を行ったり来たりして滑るのですが、猫背や肩の動きの悪さなどが重なると、腱が溝と何度もこすれ合い、炎症を起こしてしまうのです。

すると肩の前側にピリッとした痛みが走ったり、「パキッ」というクリック音がするようになります。
一度炎症が起こると、無理に動かすたびに刺激され、痛みが長引いてしまうことも少なくありません。

スポーツをしていなくてもなる? デスクワークの人に多い理由

肩の腱の炎症というと、野球選手などのスポーツ障害を思い浮かべる方が多いかもしれません。
でも実はこの「上腕二頭筋長頭腱炎」、スポーツをしていない40代以降の男性や、長時間のパソコン作業をする方にも多く見られます。

原因のひとつは、姿勢です。
毎日長時間パソコンに向かっていると、胸の筋肉(小胸筋)が硬くなりがちです。



どうしても背中が丸まり、肩が前に出てしまいがちです。
この“巻き肩”の状態が続くと、肩甲骨の動きが小さくなり、腕を上げるときに腱に余計な摩擦が加わるのです。

さらに肩甲骨の位置が前に引っ張られると、その周りの筋肉はずっと引き伸ばされたまま緊張状態が続きます。
肩甲骨がスムーズに動かないまま無理に腕を使うことで、腱に負担が集中し、炎症が起きやすくなる――これがデスクワーカーに多い理由です。

こんな症状があったら要注意

「肩の前側を押さえるとピリッと痛む」「腕を外側にひねって上げるとパキッと音がする」「夜中に肩がうずいて目が覚める」。
もし思い当たることがあるなら、それは腱が悲鳴を上げているサインかもしれません。

痛みを我慢して無理に動かし続けていると、炎症が慢性化したり、他の肩のトラブル(腱板損傷など)につながることもあります。

今日からできるセルフケア できることから無理なく始めてみましょう

まず大切なのは、痛みが強いときに無理をしないことです。
重い荷物を持つ、肩を高く上げ続ける、無理にストレッチをする――こうした動作はかえって炎症を悪化させることがあります。
「この動きが痛い」と感じたら、その動作を一度お休みする勇気も大切です。

次に、姿勢を支える筋肉を少しずつゆるめていきましょう。
肩が前に巻き込んでいる人は、胸の筋肉(小胸筋)が硬くなりがちです。
壁の角やドアの枠に肘を当てて、ゆっくりと胸を開くように伸ばすだけでも、小胸筋の柔軟性を取り戻す第一歩になります。

肩甲骨の動きも大切です。
イスに座ったままでも構いません。背筋を伸ばして肩を耳に近づけ、後ろに回してストンと下ろす――この肩回しを1日何度か習慣にしてみてください。
深く呼吸をしながら行うと、背中の緊張もほぐれやすくなります。

また、デスク環境を整えることも大切です。
モニターの高さ、イスの位置、キーボードの置き方を見直すだけでも、猫背や巻き肩のクセが改善しやすくなります。
1時間に1度は立ち上がって軽く肩を回すだけでも、腱への負担を減らす助けになりますよ。

我慢せず、早めの相談が大切です

こうしたセルフケアは、痛みを和らげるだけでなく、再発予防にも役立ちます。
ですが、なかなか痛みが治まらなかったり、夜もズキズキして眠れないときは、一人で我慢しないことが大切です。

当院では、上腕二頭筋長頭腱炎などの症状が、以下のメカニズムで起こると考えています。

1. ストレスや疲労による体の抑制

日常生活でストレスや疲労が蓄積すると、私たちの体はこれ以上無理をしないように、自ら防御システムを作動させます。これは病気のサインではなく、体を守るための**「安全装置」のようなものです。この働きによって、背骨を支えるインナーマッスル(深層筋)**の活動が抑制され、その機能が制限されてしまいます。

また、自律神経のバランスも変化し、交感神経も抑制されることで、なんとなくやる気が起きなかったり、体が重く感じたりすることがあります。

本来、この体の制限状態は、自然にリセットされます。しかし、リセットされないまま活動を続けることが、やがてさまざまな体の不調へとつながっていくのです。

2. 体の歪みと血行不良の発生

この制限された状態が続くと、無意識のうちに体の動きが制限され、本来のバランスが崩れて**「体の歪み」**が生じます。いわゆる「姿勢が悪い」状態です。

毎日長時間パソコンに向かっていると、どうしても背中が丸まり、肩が前に出てしまいがちです。
この“巻き肩”の状態が続くと、肩甲骨の動きが小さくなり、腕を上げるときに筋肉・腱に余計な力が掛かってしまいます。

体が歪むと、血管が圧迫されて血行が悪化し、筋肉に十分な酸素や栄養が行き届かなくなります。

3. 症状の発生

血行不良により、筋肉に疲労物質が溜まりやすくなり、特に負担のかかっている箇所の回復が遅れてしまいます。これが、腰椎椎間板ヘルニアをはじめとする様々な症状につながっていくのです。

当院では、単に痛みを取り除くだけでなく、この根本原因である**「体の歪み」**を整えることで、症状の改善と再発予防を目指しています。検査で腱の状態を確認したり、理学療法で肩甲骨の動きを取り戻したりすることで、早期に痛みが軽くなることも少なくありません。

当院でも、お一人おひとりの姿勢や生活習慣に合わせた施術を行っていますので、「年齢のせいかな」と諦めずに、いつでもご相談ください。

まとめ

肩から腕にかけての痛みや“パキッ”という音――日常生活ではとても気になりますし、辛いことです。

デスクワークだからこそ起こりやすい上腕二頭筋長頭腱炎は意識していただくことで、症状の緩和が期待できますので、この記事があなたにとって有益であることを願っております。

そして何より、つらい痛みを抱えたまま我慢しないことが、健やかな毎日への近道です。
根本的な治療をご希望でしたら、当院までご相談いただけたら幸いです。

【監修:柔道整復師 神田博行】

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かんだ整骨院 神田博行
院長
1974年1月 旧新津市生まれ
・北信越柔整専門学校卒
・柔道整復師(厚生労働大臣免許第32245号)
・講道館柔道弐段
・TPI Lv.2メディカルプロフェッショナル(タイトリストパフォーマンス研究所)
・脳医学BASE研究会
・趣味 ロードバイク、食べ歩き、whisky・cognac・armagnac

『臨床経験26年以上の知識と経験で、あなたの健康に寄与いたします』

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