こんな症状でお悩みではありませんか?
- 長時間座っているとお尻から脚にかけてビリビリしてくる
- 歩いていると脚がビリビリしてツラい
- ランニングで疲れてくると腰痛と足のビリビリが出てくる
- 仰向けで寝ると脚がビリビリしてくる
これらのような、お尻から脚にかけてのビリビリ感は、坐骨神経痛でよく見られる症状です。また、それに伴い腰痛を感じるケースもあります。
仕事やスポーツなど、日常生活の中で頻繁に感じる症状なので、とても辛いですよね。
実は、私も柔道を現役で行なっていた際に、右のお尻からもも裏にかけて「ビリビリ」とした違和感があり、非常に苦しんだ経験があります。ですから、皆さんの気持ちは痛いほどよく分かります。
そこで今回の記事では、坐骨神経痛の原因と、坐骨神経痛を経験した私自身が実践し、症状が緩和したストレッチを3つご紹介します。最後までぜひご一読ください。
坐骨神経痛とは?
結論から申し上げますと、坐骨神経痛は、不良姿勢が原因で体が歪んでしまい、その状態で仕事や学校、スポーツなどの日常生活を送った結果、筋肉や神経に負担がかかり問題が発生した状態です。
人間の体を建物に例えると、骨が柱で、その柱を支えるのが筋肉です。
体が歪むと柱(骨)が倒れそうになり、バランスが崩れます。そのままだと正しい姿勢を保つことができないので、柱を支える筋肉が通常以上に頑張らなくてはなりません。
つまり、バランスを保つために筋肉が硬く縮まり、それに伴い全身の血流も悪くなります。
なぜなら、血管をコントロールする神経と筋肉の収縮を増加させる神経は同じ「交感神経」が司っているからです。
筋肉が硬く縮む → 血管も縮む → 全身の血行が悪くなる
血液は筋肉や神経に酸素と栄養を届けています。このため、坐骨神経痛とは「体が歪んで血行が悪化し、正しい姿勢が保てなくなった結果、筋肉と血管が硬く縮まり続ける状態」と言えます。
特に、坐骨神経痛で硬くなりやすいのは次の筋肉です。
- 脚を上げる筋肉
- お尻の筋肉
- もも裏の筋肉
これらの筋肉が硬くなることで症状が長引き、さらに筋肉が萎縮する場合もあります。
そこで、これらの筋肉を効果的に動かし、体の歪みを整えるストレッチをご紹介します。
坐骨神経痛に効果のあったストレッチ3選
ここでは、坐骨神経痛で硬くなりやすい筋肉にアプローチするストレッチを3つご紹介します。
1. 脚を上げる筋肉のストレッチ
このストレッチでは、太ももの前側や脚を上げる筋肉(腸腰筋)をほぐします。
- 足を肩幅程度に開いて立ちます。壁や椅を支えに使っても構いません。
- 片足を後ろに軽く曲げ、同じ側の手で足首をつかみます。
- 背筋を伸ばしたまま、膝を軽く後方に引き、前ももの筋肉を伸ばします。
- 反対側も同様に行います。
気持ちよく伸びる時間で行います。
2. お尻の筋肉のストレッチ
お尻の筋肉(大殿筋や梨状筋)をターゲットにしたストレッチです。
- 椅子に浅めに座り、片足を反対側の太ももの上に乗せます(4の字になるような姿勢)。
- 背筋を伸ばしたまま、上半身をゆっくりと前に倒します。
- 伸ばしている側のお尻にストレッチ感を感じたら10~15秒キープします。
- 反対側も同様に行います。
気持ちよく伸びる時間で行います。
3. もも裏の筋肉のストレッチ
もも裏(ハムストリングス)を伸ばすことで坐骨神経への負担を軽減します。
- 片足を一歩前に出し、膝を軽く曲げます。
- もう片方の足は軽く後ろに引き、体重を後ろ足に乗せます。
- 前に出した足のつま先を上げながら、もも裏が伸びるのを感じます。
- 10~15秒キープし、反対側も同様に行います。
気持ちよく伸びる時間で行います。
実践のポイント
これらのストレッチを1日数回、特に入浴後の体が温まっているタイミングで行うことをおすすめします。
まとめ
今回の記事では、坐骨神経痛の原因と、私自身が実践して症状が和らいだストレッチを紹介しました。
坐骨神経痛は日常生活において非常に不快な症状ですが、ストレッチを実践することで、その不快感を軽減する助けとなります。
最後に、これらのストレッチを試しても症状が改善しない場合は、別の原因がある可能性があります。その際は、医療資格を持つ治療院や当院にぜひご相談ください。
【監修:柔道整復師 神田博行】