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2週間経っても治らないぎっくり腰|動けない不安をほどく原因と対処法

こんにちは。新潟市中央区弁天橋通のかんだ整骨院、神田です。「2週間経っても治らないぎっくり腰でお困りではありませんか?」

発症直後よりは動けるけれど、朝起き上がる一歩目でズキッ、洗面台で前かがみになると固まる、イスから立つ瞬間に息を止めてしまう——そんな毎日の繰り返しはつらいものです。デスクワークの方は長時間同じ姿勢で固まり、立ち仕事や介護・家事の方は前かがみや中腰が多く、痛みの波に振り回されやすくなります。

今日は、長引くぎっくり腰の背景と、ご自宅でできる安全な対処法をまとめました。

目次

2) 原因とメカニズム

急性のぎっくり腰(急性腰痛)は、多くが数日〜数週間で軽快しますが、2週間たっても痛みが引き切らない背景には次のような要因が重なります。

  • 痛み回避のかばい動作:痛みを避けるための防御反応で、筋がこわばり、関節の滑りが悪くなりやすい。
  • 同一姿勢の長時間化:デスクワークなどで動きが乏しいと、血流低下と組織の滑走不全が続き、回復が遅れます。
  • 姿勢の癖(体の使い方の偏り):反り腰・猫背などの姿勢の偏りや、いわゆる体の歪み(左右差・前後差)は、腰だけでなく股関節・胸郭の動きにも影響し、腰に負担が集中。
  • 不適切な“安静”:強い痛み直後を過ぎてからの過度なベッド安静は、筋力低下や恐怖回避行動を助長し、回復の妨げになることが知られています。

補足として、発熱・夜間痛・足の麻痺やしびれの増悪・排尿排便の異常など**危険なサイン(レッドフラッグ)**がある場合は、一般的な経過とは異なる可能性があり、医療機関の評価が必要です。

3) 放置リスクと誤解の解消

放置リスクとしては、痛みへの不安から動かない日が続き、筋持久力の低下と可動域の制限が進むことが挙げられます。結果的に「少し動く→痛い→また休む」のループに入り、慢性化しやすくなります。ガイドラインでも“過度な安静より日常活動の維持が回復に有利”とされています。

よくある誤解も整理しておきます。

  • 「骨盤を一度で“リセット”すれば治る」→ 人のからだは一つの関節だけで説明できません。股関節・胸郭・足部などの連動と生活動作の見直しが重要です。
  • 「強く揉めば早く良くなる」→ 過度な刺激はかえって防御反応を強めることがあります。
  • 「完全に安静が正解」→ 急性期を過ぎたら、痛みを悪化させない範囲での小さな活動再開が推奨されます。

4) 自分でできる対処法

道具いらず・安全第一で、目的→手順→注意点→所要時間を明記します。痛みが強い日は回数を減らし、違和感が引いてきたら徐々に増やしましょう。

① 朝:呼吸と背骨の「目覚まし」ルーティン

目的:夜間に固まった体幹筋のこわばりをほどき、前かがみの一歩目を軽くする。

手順

  1. 仰向けで膝を立て、片手を胸、片手をお腹。
  2. 鼻から吸って口からゆっくり吐く(お腹が軽くへこむのを感じる)。5呼吸。
  3. そのまま骨盤を小さく前後に転がす(痛みが出ない範囲)。10往復。 注意点:力んで腰を反らせ過ぎない。呼吸は浅くならないように。 所要時間:2〜3分。

② 日中:30–45分ごとの「こまめ立ち上がり+股関節リセット」

目的:同一姿勢による血流低下と滑走不全を防ぎ、腰への一点集中負担を減らす。

手順

  1. タイマーで30–45分ごとに合図。立ち上がる。
  2. つま先正面・足幅こぶし2個分で立ち、お尻を後ろへ軽く引きながら股関節でおじぎ(手は太もも)。5回。
  3. 立位で胸を軽く開き、肩を後ろへ大きく回す。5回。 注意点:腰で曲げず股関節から。痛みが出る角度は避ける。 所要時間:1〜2分/回。 ※ デスクワークの方は、椅子の座面奥に座る・モニターは目線の高さなど姿勢環境の調整も合わせて行いましょう。活動維持は回復と再発予防に有利です。

③ 就寝前:横向き膝抱えストレッチ(腰に負担をかけない)

目的:寝る前に腰背部の緊張を落とし、夜間のこわばりを予防。

手順

  1. 横向きで楽な側を上に。上の膝を胸に軽く抱える。
  2. 深呼吸を続けながら20〜30秒キープ。左右1〜2セット。
  3. 最後に仰向けで全身をゆっくり伸び。 注意点:痛みが強い側は角度を浅く。息を止めない。 所要時間:3〜4分。

補足:軽いウォーキングなど無理のない活動は、筋力・持久力の維持に役立ちます。からだが温まると可動性も上がり、翌日の動き出しがラクになります。

5) まとめ

  • 2週間続くぎっくり腰の背景には、かばい動作・同一姿勢・姿勢の癖など体の使い方の偏りが重なりやすい。
  • 過度な安静は長引きの要因。痛みを悪化させない範囲で活動を維持することが回復に有利。
  • 朝・日中・就寝前に短時間のセルフケアを組み合わせて、無理なく回復を後押ししましょう。

焦らず、できるところからで大丈夫です。無理なく続けられる一歩が、からだの回復力を呼び戻します。症状や生活環境は人それぞれ。お困りのときは、当院にご相談ください。

※「まずは相談だけでもOK」です。症状やご不安をお聞かせください。

【監修:柔道整復師 神田博行】

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  • 日本整形外科学会/日本腰痛学会『腰痛診療ガイドライン2019(改訂第2版)』Minds ガイドラインライブラリ(活動維持・安静の推奨)。https://minds.jcqhc.or.jp/common/summary/pdf/c00498.pdf 
  • 日本整形外科学会「腰痛|症状・病気をしらべる」(腰痛の基礎情報・治療選択)。https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/lumbago.html 
  • 厚生労働省 e-ヘルスネット(kennet)「腰痛の人を対象にした運動プログラム」(運動・再発予防の考え方)。https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/policy/p-003.html 
  • 医療機関連合・学会等(例:協会けんぽ資料)「腰痛におけるレッドフラッグ」(重篤疾患を疑う警告徴候)。https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/kochi/20140325001/youtsuu1.pdf 

※発熱・夜間痛の悪化、足の脱力やしびれの進行、排尿・排便の異常などがある場合は、速やかに医療機関(整形外科・救急)にご相談ください。

(本記事は一般的な情報提供です。治療の効果を断定せず、個別の診断・治療は専門家の評価に基づきます。)

かんだ整骨院 神田博行
院長
1974年1月 旧新津市生まれ
・北信越柔整専門学校卒
・柔道整復師(厚生労働大臣免許第32245号)
・講道館柔道弐段
・TPI Lv.2メディカルプロフェッショナル(タイトリストパフォーマンス研究所)
・脳医学BASE研究会
・趣味 ロードバイク、食べ歩き、whisky・cognac・armagnac

『臨床経験26年以上の知識と経験で、あなたの健康に寄与いたします』

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〒950-0925 新潟県新潟市中央区弁天橋通1丁目4-33 湖南ビル102号
かんだ整骨院
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