こんにちは。
新潟市中央区弁天橋通のかんだ整骨院、神田です。
「最近、天気が崩れる前になると肩がズーンと重くなるんです」
「季節の変わり目になると、腰の痛みがぶり返す気がして…」
「疲れてくると、お天気の加減で片頭痛が出てくるのが憂うつです」
そんなお悩み、この時期になると当院でもよく耳にします。
実はこれ、「気のせい」ではありません。
気温や気圧の変化が自律神経を通じて体にじわじわと影響を与えているのです。
本日のブログでは、春先や梅雨時期に感じやすい不調――
特に**「腰痛」や「肩こり」「頭痛」**がなぜ悪化しやすくなるのか、
そのメカニズムと、お薬に頼らない治療法・ご自宅でできるセルフケアについてわかりやすくお伝えします。
なぜ起こる?――自律神経と気象変化のメカニズム

◆ 急激な気圧低下は「体内ストーム」
日本の研究チームが4,375名・約34万件の頭痛データを解析したところ、
「6時間で気圧が大きく下がった日」「気圧が1週間低い日」には発症率が有意に上昇していることがわかりました。
これは気圧変化が三叉神経や延髄を刺激し、交感神経を過剰に働かせるためと考えられています。
◆ 寒暖差で自律神経が“オーバーワーク”
スマートフォンカメラによる**心拍変動(HRV)ビッグデータ解析(約20万件)**では、次のような変動パターンが報告されています。
- 気温上昇 → 交感神経 ↓
- 気圧上昇 → 交感神経 ↑
- 降雨増加 → 交感神経 ↓
寒暖差が大きい日ほど、自律神経が頻繁に切り替わり、疲弊しやすいとされています。
◆ 筋・関節痛も天候に敏感
変形性関節症患者を対象としたメタ解析では、
「低気圧・高湿度で痛みが増し、高気温で痛みが軽減する」という相関が明確に示されました。
腰痛や肩こりでも、関節包や筋膜がわずかに膨張し圧受容器を刺激することで痛覚が増幅されると考えられています。
自律神経の乱れが体の歪みや痛みにつながる理由とは?

自律神経は、内臓の働き・血流・体温・筋肉の緊張などをコントロールしている“体の司令塔”。
特に「交感神経」と「副交感神経」がバランスよく働くことで、健康が保たれています。
しかし、季節の変わり目で気温や気圧が大きく変動すると、そのバランスが崩れやすくなります。すると――
◆ 血流が悪くなる
交感神経が優位になりすぎると、血管が収縮して筋肉や関節への血流が低下します。
筋肉に酸素が行き渡らず、老廃物も滞り、コリや痛みが出やすくなります。
◆ 筋肉が硬くこわばる
交感神経の緊張は活動性を上げるため短期間の緊張は、より強い力を発揮できるようになるための準備になります。しかし長期的に緊張が続くと、肩や背中・腰などの筋肉が無意識に強張るようになります。
その結果、骨盤や背骨の動きが悪くなり、疲労に繋がったり体がゆがみんでしまったりしてしまいます。
◆ 呼吸が浅くなる
交感神経の緊張・興奮状態は、心拍数と血圧が上昇し・呼吸が速くて浅さくなります。胸や首まわりの筋肉が過緊張になります。猫背や巻き肩が進行し、姿勢が崩れやすくなります。
▶ 結果的に…
- 姿勢が崩れる → 筋肉や関節にさらに負担
- コリや痛みが慢性化 → 自律神経がさらに乱れる
という**“悪循環”**に陥ってしまうのです。
◆ 解決のポイント
- 自律神経を整えることは、「体のゆがみ」や「痛み」を根本から改善する第一歩です。
- 逆に言えば、整体や呼吸法で体のバランスを整えることが、自律神経の安定にもつながるのです。
どう防ぐ?――寒暖差対策のセルフケア

ここからは、ご自宅で今日から始められる寒暖差セルフケアのポイントをご紹介します。
✅ 寒暖差に備えた衣類の選択
朝晩と日中の気温差に対応できるように、薄手の服を重ね着するのがおすすめです。
✅ 「三首」を冷やさない
首・手首・足首には太い血管が通っており、冷えると体温が奪われやすくなります。
長袖を羽織ったり、スカーフやハイソックスなどでやさしく守ってあげましょう。
✅ 深呼吸でリセット
ゆっくりとした呼吸は副交感神経を優位にし、緊張した体と心をリラックスさせてくれます。
朝晩1分間、**鼻から吸って口から吐く“ゆったり呼吸”**を意識してみてください。

✅ 体を内側から温める
38〜40℃のお風呂にゆっくり浸かることで、末梢血流が改善し、自律神経が整いやすくなります。
また、カフェインを含まない温かい飲み物(白湯、ハーブティーなど)もおすすめです。
✅ 軽い運動で巡りを良くする
ストレッチや散歩などの軽い運動は、血行促進と自律神経の安定に効果的です。
「天気が悪い日は体も重い」という方ほど、朝5分の体操から始めてみましょう。
当院でできること――神経系から整えるアプローチ
自律神経の乱れによる不調は、「気合い」や「我慢」ではなかなか解決しません。
かんだ整骨院では、神経の反射を活用した施術によって、
過剰に働いてしまった神経系の“ブレーキ”をやさしくリセットしていきます。
◆ 神経反射を用いた調整

ストレスや疲労が蓄積すると、自律神経は無意識のうちに“守りのモード”に入り、
筋肉や内臓にまで悪影響を及ぼします。
当院では、神経の反射を用いた治療で対応させていただきます。それは、
- 交感神経の過緊張をゆるめる
- 本来のバランスへと戻す
- 結果的に体のゆがみが整い、痛みや重だるさの軽減につながる
といった、体の回復力を引き出す施術を行っています。
◆ 呼吸の指導も行っています
自律神経を整えるうえで欠かせないのが「呼吸」です。
浅く速い呼吸は交感神経を高め、逆にゆっくり深い呼吸は副交感神経を優位にします。
当院では施術とあわせて、呼吸のポイントも丁寧にお伝えしております。
「呼吸ひとつでこんなに変わるの?」と驚かれる方も多いですよ。
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おわりに

「気圧や季節の変わり目に体調が崩れやすい」
「最近、寝ても疲れが抜けない…」
寒暖差やお天気は自然の営みなので、私たちはどうすることもできないですし、その上お仕事や家事、育児で忙しい上に体調がすぐれないのはとても大変ですよね。
今回ご紹介したセルフケアを試してください。少しでもあなたの症状が楽になれば幸いです。
また、ご自身でいろいろお試しになっても、なかなか思うようでない場合は、当院の治療がお役に立てるかもしれません。遠慮なくご相談いただけたらと思います。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
【監修:柔道整復師 神田博行】