こんにちは!新潟市中央区弁天橋通のかんだ整骨院、神田です。
雪がチラチラ、今朝はうっすらと白くなって来ました。一面の銀世界と言えば、とても綺麗ですし、シーンとした音のない世界は幻想的で『この瞬間だけ雪国に生まれてよかった』と思います。
この瞬間だけ…重要なので2回言いました(笑)
雪は、メッチャ寒いですし、道は混むは除雪はシンドイはで文句しか出て来ません(笑)
さらに腰痛にでもなろうものなら…
同じように思われている雪国の方へ、少しでも日常が楽にならないかと考え今回の記事を書きました。
除雪で考えられる体への負担と、負担の少ないスコップの使い方。そして、腰痛体操をご紹介します。
皆さんの腰への負担が減りますように、ご一読いただけたら嬉しいです。
今年は豪雪の報道も
除雪よる腰痛は、雪国に住む方にとって「あるある」の悩みです。
人と会うたびに、
「雪かき難儀らて…(雪かき大変ですね。」
「へ、雪見るんもイヤらてば…(もう雪を見るのもイヤです」
「あんま雪がいっぺで、腰が出そげら…(雪が多くて腰痛になりそう」
と、新潟弁で雪と雪かきの話題が尽きません(笑)。
そこで今回は、雪かきでスコップを使う際に、腰や体への負担を軽減する方法と腰痛や腰痛予防のセルフケアをご紹介します。
1日に短くても10分、長い時には半日近く雪かきをすることもあります。新潟市よりも降雪量が多い地域では、1日がかりの作業がほぼ毎日続くことも…。
考えるだけで腰が痛くなりそうですよね。
除雪=腰痛の訳
冬の季節、除雪作業は、雪国の多くの人にとって避けられない仕事です。この作業が腰痛の原因となることはよく知られています。
特に、腰に負担が集中しやすい動作が繰り返されるため、無理をすると痛みが慢性化することもあります。
では、なぜ除雪作業は腰痛を引き起こしやすいのでしょうか。その理由を書かせていただきます。
不自然な姿勢による負担
除雪作業では、雪をかく、持ち上げる、投げるといった動作が繰り返されます。
このとき、無意識のうちに腰を丸めたり、ひねったりしてしまうことが多くあります。こうした姿勢は腰椎に大きな負担をかけ、椎間板に過剰な圧力がかかる原因となります。
また、雪をすくい上げる際に足ではなく腰だけで動作を行うと、筋肉や靭帯にも余計な負担が集中します。
重い雪の取り扱い
雪の重さは見た目以上です。特に日本海側の湿った雪や圧雪は非常に重く、持ち上げたり投げたりすることで腰の筋肉や靭帯に大きなストレスがかかります。
こうした動作が続くと、筋肉の疲労や靭帯の炎症につながり、腰痛を引き起こしやすくなります。
準備運動の不足
除雪作業を始める前に準備運動を行わない人も多いでしょう。しかし、冷えた体でいきなり重労働をすると、筋肉や関節が硬い状態のままで作業をすることになります。このような状況では、体が動作に対応しきれず、腰を痛めるリスクが高まります。
寒さがもたらす影響
寒い環境では、筋肉が硬直しやすくなります。
これは血行が悪くなることで筋肉が十分に温まらず、柔軟性が低下するためです。
こうした状況下で重い雪を扱うことは、腰だけでなく他の部位にも負担をかけ、思わぬ怪我や痛みを招く可能性があります。
同じ動作の繰り返し
雪かきは単調な作業ですが、長時間同じ動作を繰り返すことで筋肉が疲労し、痛みが蓄積されます。
特に、休憩を取らずに作業を続けると、体力の低下とともに腰痛が発生しやすくなります。
除雪時の準備とスコップの使い方
準備運動
体を温めるためと腰痛の予防にラジオ体操で結構ですので、準備運動をしてください。
服装を考える
「どうせ暑くなるし」と薄着で除雪をスタートすると、筋肉の硬さから腰痛のリスクも高まりますし、ぎっくり腰といった思わぬ事態が発生することも。
重ね着で上手に体温調整をしてください。
スコップの使用方法
除雪中は腰を丸めるのではなく、膝をしっかり曲げて雪を持ち上げるようにしましょう。雪を持ち上げる際には腰だけでなく全身を使う意識を持つことが大切です。
スコップの柄は写真のように順手で持つようにしてください。力が入りますし、腰を落としやすくなりますよ。
加えて、長時間作業を続けるのは避け、適度に休憩を挟むことで筋肉の疲労を軽減できます。
腰痛体操
雪かきで負担が考えられる筋肉の体操をご紹介します。
背筋を伸ばすストレッチ
1. 仰向けに寝ます。
2. 片足ずつ交互に膝を抱えます。膝を両手で抱え、お腹にしっかり引き寄せるようにして30秒以上保持します。その後、足を元の位置に戻します。
3. これを左右2~3回繰り返します。
注意点: もう片方の膝は伸ばしたままにしてください。決して両足同時に行わないでください。
腸腰筋群のストレッチ①
1. 床に座り、ストレッチしたい脚の股関節をおおよそ120度曲げます。もう一方の脚は軽く膝を曲げてリラックスしてください。
2. 股関節を外側に開いたり(外旋)、内側に倒したり(内旋)して、徐々に角度を深めます。これを30秒以上、数回繰り返します。
目的: 股関節の動きを大きくすることを目指します。
腸腰筋群のストレッチ②
1. ストレッチしたい脚の股関節を、かかとが体につくまで引き寄せます。もう一方の脚は軽く膝を曲げてリラックスしてください。
2. 上体をできるだけ前屈させ、回旋させながら肘の方へ倒れ込む姿勢を取ります。この姿勢を30秒以上保持します。
3. 左右交互に2~3回行います。
まとめ
家庭用除雪機使えば、腰痛にならないのでは?と考えますが、寒い中の作業で腰痛になった患者さんもいらっしゃいます。
慣れているとはいえ、雪国には厳しい季節の到来です。この記事が少しでもお役に立てたら嬉しく思います。
今回ご紹介した方法でも腰痛にお悩みの方がいらっしゃいましたら、お近くの医療機関を受診されてくださいね。
もちろん、当院でも除雪で腰痛にお悩みの方がたくさん来意されていますので、お困りの際はご相談くださいませ。
【監修:柔道整復師 神田博行】