こんにちは。新潟市中央区弁天橋通のかんだ整骨院、神田です。
「ストレスで眠れない」「寝ついてもすぐ目が覚める」「朝のだるさが抜けない」――そんなお悩みはありませんか。秋から冬にかけては日照時間が短くなり、仕事や家事の負担が重なる一方で、夜は考えごとが増えがちです。交感神経が高ぶったまま布団に入り、眠りが浅いまま朝を迎える。起き抜けは肩や腰がこわばり、姿勢も崩れて一日が始まってしまう。50代の女性の方からも「眠れずに体がガチガチ、日中は集中できない」とご相談をいただきます。
今日は、自律神経とサーカディアンリズム(体内時計)を軸に、現実的に続けられる睡眠の整え方をご案内します。
原因とメカニズム――「ストレス×体内時計×からだのこわばり」
ストレスを受けると交感神経が優位になり、心拍数や筋緊張が上がります。眠りには“ブレーキ”が必要ですが、アクセル側が踏まれたままだと寝つきが悪く、中途覚醒もしやすくなります。加えて、夜遅くまでの強い光や不規則な就寝・起床はサーカディアンリズムをずらし、眠気が来るべきタイミングを乱してしまいます。厚生労働省の資料でも、光・運動・入浴といった生活習慣の整えが睡眠の質に関わることが示されています。
また、日中の緊張や長時間同じ姿勢は、肩~背中~腰にこわばりを招きます。体の歪みが強いと寝返りがスムーズに打てず、同じ圧がかかり続けて浅い睡眠になりがちです。まずは「自律神経を落ち着かせる」「体内時計を合わせる」「姿勢と筋のこわばりをほどく」の三方向で考えましょう。国立精神・神経医療研究センターの情報でも、体内時計の同調(光・生活リズム)の重要性が解説されています。
なお、国の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」も、年齢を問わず“規則的な起床時刻”や“日中の活動”“就寝前の光を控える”など、基本の整えを推奨しています。
放置リスクと誤解の解消
眠れない夜が続くと、疲労感・集中力低下・肩こりや腰の痛みの感じやすさが増し、ますます「寝られない不安」が強まります。ここでよくある誤解をやさしく訂正しておきます。
- 「週末の“寝だめ”で取り返せる」→リズムがさらに乱れて、日曜夜に眠れない…を招きがちです。起床時刻は毎日そろえるのが基本です。
- 「寝具だけ変えれば解決」→合う寝具は大切ですが、交感神経の高ぶりやサーカディアンリズムの乱れが整っていなければ根本は動きません。
- 「骨盤を一度で“リセット”すれば熟睡できる」→からだはいつも少しずつ変化します。姿勢・呼吸・生活リズムを合わせて整えることが現実的です。
- 「寝酒で早く眠る」→一時的に寝つきはよくても、睡眠が浅く中途覚醒が増えます。基本的には勧められません。
自分でできる対処法(今日から・道具いらず)
A. 朝――「体内時計を合わせる」(所要3~5分)
目的: 交感神経を穏やかに切り替え、リズムの“ゼロ合わせ”をする。
手順: 1) 起きたらまずカーテンを開け外光を浴びる/窓辺で深呼吸を6回。2) 肩すくめ・肩回し・肩甲骨よせ(各10回)で姿勢を起こす。3) 可能ならベランダや玄関で1~2分の立位ストレッチ。
注意点: 目の病気治療中の方は主治医の指示に従ってください。
朝の光は体内時計を前進させ、夜の眠気を整える基本です。
B. 日中――「こまめにほぐす」(所要1~2分×数回)
目的: デスクワークの筋緊張・姿勢くずれを貯めない。
手順: 1) 60~90分に一度、椅子から立って肩~胸~股関節を軽く反らせる。2) みぞおちを軽く前後に揺らして呼吸を深く。3) 30~60歩のミニ散歩。
注意点: 痛みが強い日は“ゼロ~軽い気持ちよさ”で。
細切れの活動でも睡眠の質に好影響があります。
C. 夜――「減光+入浴ルーティン」(所要60分の過ごし方)
目的: 交感神経の静まりと深部体温リズムを睡眠に合わせる。
手順: 1) 就寝60分前から部屋の明かりを落とし、画面の光を弱める。2) ねむる90~120分前に38~40℃で10~15分の入浴。3) 布団に入る前、今日の「よかったこと」を3行メモ(不安の書き出しを翌朝に回す“区切り”)。
注意点: 長風呂・熱すぎるお湯は逆効果。心疾患・持病のある方は主治医の指示を優先。
光と入浴のタイミング調整は、眠気の波を作りやすくします。
よくある質問
Q1. 費用はどのくらい?
A. 当院の目安は、初回9,800円、2回目以降7,000円です(検査・説明・施術を含む標準的な枠)。過度な刺激は行わず、神経の反射を活かしたやさしい施術とセルフケアの指導を併用します。
Q2. 通院頻度は?
A. 初期は週1回×2~4週でリズムと姿勢の基盤づくり、その後は様子を見ながら隔週~月1回へ。睡眠の乱れが強い方は、まず「起床時刻固定」「日中の活動」「就寝前の減光」をご自宅で継続し、来院時に調整点を一緒に確認します。
Q3. どんな人に向いていますか?
A. 「考えごとが止まらず寝つけない」「夜中に目が覚める」「朝から肩・背中がこわばる」「日中ぼんやりする」方。姿勢や体の歪みが気になる方、交感神経が高ぶりやすい方にも、からだと生活リズムの両面から伴走します。
Q4. 病院に相談したほうがよいのは?
A. いびきが強く日中の強い眠気がある、気分の落ち込みが続く、睡眠薬の調整が必要、生活に大きな支障が出ている等は医療機関へ。体内時計のずれが疑われるケースでは専門外来の評価・治療(光療法など)が選択されることもあります。
まとめ

・「ストレスで眠れない」は、交感神経の高ぶりとサーカディアンリズムの乱れが重なって起こりやすい。
・朝の光、日中のこまめな活動、夜の減光と入浴――基本を丁寧に整えると、眠りの“土台”が戻ってきます。
・姿勢や体の歪みのケアも合わせて、無理なく続けられる一歩をご一緒に作っていきましょう。
このようなおお悩みがありましたらいつでもご相談いただけたら幸いです。
【監修:柔道整復師 神田博行】
参考文献(信頼できる公的・学術情報)
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「快眠と生活習慣」:運動・入浴・光のタイミングと睡眠の関係。https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart/k-01-004.html
- 国立精神・神経医療研究センター「概日リズム睡眠・覚醒障害(CRSWD)」:体内時計の同調・光療法について。https://www.ncnp.go.jp/nimh/sleep/sleep-medicine/crswd/index.html
- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」:年齢横断の推奨・生活習慣の整え。https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001181265.pdf
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「睡眠と健康」総説:睡眠不足・睡眠障害の健康影響。https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart-summaries/k-02.html


