こんにちは。新潟市中央区弁天橋通のかんだ整骨院、神田です。
「寝ても取れない疲労・疲労感が続く」「肩や腰が重い」「姿勢が崩れやすい」——そんなお悩みはありませんか。デスクワークが長く、夕方になると肩こりと腰のだるさが同時に出てくる。休日は家事をまとめてこなすと背中がこわばり、翌日に腰痛が顔を出す。
こうした“からだの疲れ”の裏側で、実は“脳の疲れ(脳疲労)”が進んでいることがあります。
脳疲労は、交感神経が優位になりやすい状況(仕事の緊張・情報過多・睡眠不足など)で起きやすく、腰痛・肩こり・姿勢の乱れを助長します。からだの歪みだけを責めず、脳機能のコンディションも一緒に整える視点が大切です。
原因とメカニズム:『疲労・疲労感—腰痛・肩こり』を結ぶ“脳—自律神経—姿勢”の糸
脳疲労は一言でいうと、脳の処理負担が続いて機能効率が落ちた状態です。研究機関の報告では、長時間の精神的負荷やストレスで脳内の酸化ストレスや炎症反応が高まり、神経細胞の働きに乱れが生じやすいことが示されています。これが“疲れの信号”として私たちに自覚され、疲労感や集中力の低下、イライラ、動く気力の低下などとして現れます。
同時に、自律神経では交感神経が優位になりやすく、筋の緊張・血流低下が起こります。肩や腰の筋がこわばる→姿勢が固まる→動くほど体の歪みが積み重なる、という悪循環ができやすく、肩こりや腰痛を感じやすい土壌になります。腰痛診療ガイドラインでも、心理社会的因子(ストレス、不安、恐怖回避など)が腰痛の長期化に関与し、評価を行うことが推奨されています。
さらに、前頭前野など“考える・判断する”領域の活動が落ちると(認知疲労)、姿勢や動作の微調整が効きにくくなり、同じ姿勢の継続や無意識の力みが増えます。筑波大学の研究は、条件によって前頭前野の働きが低下し、注意・判断などの実行機能が落ちることを示しています。実行機能の低下は「そろそろ立ち上がろう」「肩の力を抜こう」というセルフコントロールを鈍らせ、姿勢の崩れや負担の偏りにつながります。
放置リスクと誤解の解消:からだだけでも、心だけでもありません
脳疲労は病名ではありませんが、放っておくと「動かない→さらに固まる→痛みを感じやすい」のループに入りやすくなります。
一方で「骨盤を一度で“リセット”すれば全部解決」ではありません。腰痛の多くは生物・心理・社会の要素が絡み合います。からだ(筋・関節・動作)、こころ(不安・眠り)、環境(仕事・家事)をバランスよく整えることが、遠回りに見えて実は近道です。国内ガイドラインも、活動性の維持や教育、必要に応じた心理社会的アプローチを推奨しています。
自分でできる対処法:毎日の“微調整”が脳とからだの省エネに
① 60秒の「脱力呼吸リセット」
目的:交感神経優位をならし、肩・背中・腰の筋緊張を下げる土台づくり。
手順:
- いすに浅く座り、足裏を床。両手はみぞおちの少し下へ。
- 鼻から4秒吸い、口すぼめで6秒吐く。吐く時に“ため息の途中で止めない”。
- 吐き切ったら2秒静止→自然に吸う。6〜10呼吸。 注意点:めまい・息苦しさを感じたら中止。食後直後は避ける。 目安:60〜90秒、1〜2時間ごとに。 (呼吸によるリラクゼーションは補助的手段として有用とされます)
② 「30分ごとに30秒動く」関節スイッチ
目的:同一姿勢で固まった姿勢と血流をこまめに回復。
手順:
- タイマーで30分を目安に立ち上がる。
- 肩をすくめてストンと落とす×3回、胸をひらく×3回。
- 骨盤を小さく前後へ各5回、首は痛くない範囲で左右にゆっくり。 注意点:痛みが鋭い方向には無理をしない。ふらつく方は机に手を添える。 目安:30秒〜1分。合計で「ちょこちょこ動く」ことがポイント。 (活動性の維持はガイドラインでも推奨されています)
③ 夜の「背中ひらきストレッチ」
目的:就寝前に肩甲帯〜背部のこわばりをほぐし、脳機能の休息に向けた合図を出す。
手順:
- ベッドや床で四つ這い。両手は肩の下、膝は腰の下。
- 息を吐きながら背中を丸く(猫背方向)→吸いながらゆるく反らす。ゆっくり10往復。
- 仕上げに、お尻をかかとへ引いて背中を楽に伸ばす30秒。 注意点:痛みが強い日は範囲を小さく。腰を強く反らせない。 目安:3〜5分。寝起きの寝違え様の張りにも穏やかに。 (“きつい”伸ばし過ぎは逆効果。心地よさを基準に)
よくある質問(Q&A)
Q. どのくらい通えばよいですか?
A. 症状や生活リズムにより異なります。はじめは週1回前後で“動き方・呼吸・負担の偏り”を整え、変化を見ながら間隔を空けていく方が多いです(個別にご提案します)。
Q. 費用の目安は?
A. 初回は検査・評価を丁寧に行うため、所要時間とともにご案内します。強い刺激やバキバキする矯正は行いません。当院は神経の反射を活用した優しい施術が特長です。
Q. どんな人に向いていますか?
A. 「肩こりと腰痛がセットで出る」「同じ姿勢が続くとつらい」「ストレスがたまると全身が固まる」など、脳疲労と姿勢の両面を一緒に整えたい方に向いています。
Q. 自分でできることは?
A. 上の3つを“少しずつ・毎日”。がんばり過ぎないことが長続きのコツです。ストレッチは「痛気持ちいいを超えない」を共通ルールに。
まとめ:今日からできる“小さな省エネ”
- 脳疲労は“脳—自律神経—筋・姿勢”を通じて、肩こり・腰痛を助長します。
- 交感神経の過緊張をならし、姿勢と体の歪みをこまめに整えることが近道です。
- 呼吸・ちょこ動き・夜のストレッチで「溜めないからだ」を作りましょう。
つらさは人それぞれ。大切なのは「無理なく続けられる一歩」です。気になるサインが続くときは、どうぞ一度ご相談ください。
お困りの方は 【電話】025-211-9541 または 【LINE公式】https://page.line.me/jeo9591r へ。インターネット予約も承ります:https://base-first.com/reservation/
8) 参考文献(主要ソース:公的・大学等)
Minds 腰痛診療ガイドライン2019:https://minds.jcqhc.or.jp/common/summary/pdf/c00498.pdf
厚労省「こころの耳」ストレスと腰痛:https://kokoro.mhlw.go.jp/column/body001/
厚労省「こころの耳」身体症状に着目したストレス反応:https://kokoro.mhlw.go.jp/mental-health-pro-topics/mh-pro-topics005/
大阪公立大学 健康科学イノベーションセンター(疲労の定義):https://www.hsic.osakafu-u.ac.jp/fatigue/
筑波大学 体育系(認知疲労・前頭前野):https://www.tsukuba.ac.jp/research/20190627120000/
筑波大学 体育系 征矢研(資料PDF):https://soyalab.taiiku.tsukuba.ac.jp/data/ochi.pdf
東邦大学(ストレスと脳):https://www.toho-u.ac.jp/sci/bio/psychology/course/field/stress/index.html

