こんにちは。新潟市中央区弁天橋通のかんだ整骨院、神田です。
外反母趾で来院された20代の患者さんから「私ほとんどハイヒールは履かないんですが、なぜ外反母趾になってしまったんですか?」とご質問を受けました。
世間一般ではハイヒールを履いていると外反母趾になってしまうとお聞きになることが多いかと思います。また、ハイヒールを履くから外反母趾になってしまうといったことをお聞きになったことがあるかもしれません。
それは本当でしょうか?実は、外反母趾の原因は他にあることが多いのですが…
そこで、今回のブログは当院の外反母趾についての考え方を記事にしました。最後までお読みいただけたら幸いです。
歩くたびに痛む足の親指──それ、外反母趾かもしれません

「親指の付け根がぽこっと出てきた」
「最近、靴に当たって痛い」
「歩くとズキッとする」
そんなお悩みを抱えていませんか?
外反母趾は、特に女性に多い足のトラブルです。
足の拇指の付け根が膨らんで隣の指に寄ってしまい、酷くなると見た目の変形だけでなく、歩くたびに痛みが出たり、合う靴がなくなったりと、日常生活にも影響を及ぼします。
インターネットや雑誌等で「ハイヒールを履くことが原因」と言われますが、実はそれだけではありません。
それを裏付けるのは、裸足で暮らす民族にも外反母趾は見られるという研究があります。
実は、もっと根本的な原因があると考えることができます。
外反母趾の本当の原因とは?
外反母趾は、ハイヒールや幅の狭い靴を履いて発症するのではないですし、単に「足の変形」でもありません。実際は、体のバランスの崩れから足の使い方が変わってしまうことから始まることが多いです。
たとえば──
- 日常生活でさまざまな要因でナチュラルな姿勢が保てなくなり、体が歪んでしまう。
- 足の接地の問題
- 足裏のアーチが崩れている
- 正しく歩けていない(蹴り出し時に拇指球を過剰に使って蹴り出してしまう)
こうした状態が続くことで、足の拇指(親指)に必要以上の負担がかかり、変形が進んでしまうのです。
つまり、体全体の歪みやバランスの乱れが影響し、足の負担に繋がっている言えます。
ハイヒールは「きっかけ」にはなるけれど…

もちろん、つま先が細い靴やハイヒールを履くことで症状が悪化することはあります。
しかし、「それだけで外反母趾になる」というわけではありません。
多くの場合、体が歪んで足のバランスが崩れている状態でハイヒールを履いたり、幅の狭い靴を履くと、症状が進行しやすくなるのです。
ですから、靴を変えるだけでは根本改善にはつながりません。
当院での外反母趾へのアプローチ
1. 全身のバランスを整える施術
当院では、足だけに注目するのではなく、体全体のバランスや使い方を見直すことからスタートします。
- 背骨を支えている筋肉(腸腰筋群)のアンバランスを修正し、体の歪みを少なくすることで、バランスが整い負担のない姿勢に導く
- 歪みがすくなる結果、全身の血の巡りがよくなり、体の隅々まで新鮮な酸素や栄養が行き渡る。
- 日常生活で自然に“正しく動ける”身体づくりを目指します
マッサージや一時的なリラクゼーションではなく、「神経の働きを元のように整え、結果体のバランスが改善され、使い方のクセを整える」ことが目的の施術です。
2. 正しい歩き方のレクチャー
外反母趾の方は、足指に無駄な力が入ってしまい、足の接地が乱れています。そのせいで足底の筋肉(アーチ)に負担を掛けています。
治療で全身のバランスを整えた後に、歩き方の指導をさせていただきます。
3. 痛みが強い場合はテーピング
症状が強い場合は、足底を支え足指の正しい位置をサポートするテーピングを行います。
動きを制限しすぎない、“動かしながら整える”サポートで、日常生活のストレスも減らせます。
自宅でできるセルフケア
ご自身でできるケアもあります。毎日、少しの積み重ねが足の機能改善につながります。
タオルギャザー
足指でタオルをたぐり寄せて、指の筋肉を活性化します。
1. 滑りやすい床にタオルを敷きます。
2. タオルの端に足の裏全体がしっかり乗るように置きます。
3. 踵(かかと)は浮かせず、足全体を使ってタオルを手繰り寄せます。
4. 足の甲が丸くなるよう意識しながら、しっかりとタオルを引き寄せましょう。

注意点
タオルギャザーを行う際は、以下の点を意識してください:
• 足指の曲げ伸ばしをしっかりと意識すること。
• 土踏まずをタオルにあまりつけず、足裏全体を山のような形にすること。
• 親指だけでなく、小指までしっかり使い、足指全体を動かすこと。
運動時間と回数
タオルギャザーの時間や回数は、足指の動かしやすさに応じて調整してください。タオルを掴むのが難しい場合は、まずタオル1枚分を1回やり切るところから始めると良いでしょう。
慣れてきたら3〜5回行います。痛みが出るようでしたら無理をしないでくださいね。
まとめ:体の歪みと歩き方を整えることが、外反母趾改善のカギ

外反母趾は、「年だから仕方ない」「靴のせい」とあきらめる必要はありません。
足の形はもちろん、体のバランスや歩き方のクセを見直すことで、痛みや変形の進行を防ぎ、日常生活が快適に変わっていく可能性があります。
セルフケアを行っても思うように改善しない場合は、ぜひ当院へご相談ください。
【監修 柔道整復師 神田博行】