肘が痛むと、日常のちょっとした動作が急に負担に感じられますよね。
たとえば、重いものを持ち上げようとすると「ズキッ」としたり、ぞうきんを絞るだけで「痛い…」と手を止めざるを得なかったり。
もしかすると、「これって年齢のせいかな…?」「良くなるのかな…」と不安になっている方もいるかもしれません。
実は、このような肘の痛み、特に外側が痛む場合、「テニス肘」と呼ばれる症状が原因かもしれません。テニスをしていなくても起こるこの症状、一体どうして起きるのか、そしてどのように対処すれば良いのか?
この記事ではその疑問を分かりやすく解説していきます。ぜひ最後まで読んでみてください。
テニス肘(上腕骨外側上顆炎)とは
普段、何気なく使っている腕や手首。その中でも、肘の外側に痛みを感じたことはありませんか?それが「テニス肘」と呼ばれる症状かもしれません。
テニス肘は、「上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)」といい、主に手首や指を頻繁に使うことで、肘の外側にある筋肉や腱がダメージを受け、炎症を起こす状態を指します。
テニス肘の症状
テニス肘の特徴的な症状は、
- 肘の外側に痛みや熱感がある
- 押すと激しい痛みを感じる
- 手首を反らす、内外にひねる、指を伸ばすと痛い
日常生活では、「物をつかんで持ち上げる」「ドアノブを回す」「タオルを絞る」といった動作で痛みを感じることがあります。軽い症状の場合、じっとしているときは痛みを感じないことも多いですが、放置すると安静時にも痛みが続くことがあります。
また、痛みの現れ方には個人差があり、突然強い痛みが出るケースもあれば、徐々に痛みが増すケースもあります。一度発症すると治りにくいことが多く、特に腕を頻繁に使う方にとっては悩ましい問題です。
なぜテニス肘になるの?
名前に「テニス」とついていますが、実際にはテニスだけでなく、ゴルフやバドミントン、卓球といった道具を使うスポーツに多くみられます。
さらには特定の職業でも発症することがあります。例えば、大工さんやコックさん、保育士さん、本屋の店員さんなど、重いものを持ったり、手首をよく使う方に多く見られます。
テニス肘の直接的な原因としては、肘の外側にある「短橈側手根伸筋(たんとうそくしゅこんしんきん)」という筋肉の付け根部分に炎症が起きることが挙げられます。
この筋肉は手首を反らすときや指を伸ばすときに使われる筋肉で、スポーツや仕事での繰り返しの動作が負担となり、炎症が引き起こされます。
さらに、年齢を重ねることで腱が弱くなり、同じように痛みを感じることもあります。
そのため、テニス肘はスポーツをする人だけでなく、手首や指を使う動作が多い日常生活の中で誰にでも起こり得る症状といえます。
自分でできるテニス肘へのテーピング
テーピングの貼り方を動画にまとめました。ぜひご覧ください。
まとめ
テニス以外でも、ぞうきん絞りや包丁を使うなど家事やお仕事で症状が出るので、日常生活が制限されてとてもつらいですよね。
このブログをご覧になって少しでも楽になっておただけたら幸いです。
今回のテーピングを試されて、症状の経過が思うようでなければ、他に原因があるかもしれません。その時は医療資格のある専門施設にご相談ください。
もちろん当院でも治療はできますので、遠慮なくご相談いただけたらと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!
【監修:柔道整復師:神田博行】