こんにちは。新潟市中央区弁天橋通のかんだ整骨院、神田です。
喉に気質的な問題がないのに、息苦しさや喉の詰まりを感じると伺う機会がよくあります。
それはヒステリー球と言って、自律神経が関係いていると言われてる問題です。
今回のブログは、ヒステリー球について書かせていただきました。
疲れやストレスを感じると、喉に違和感を感じることがある方は、ご一読いただけたらと思います。
ヒステリー球 咽喉頭異常症
ヒステリー球(咽喉頭異常感症)は、身体に器質的な異常がないにもかかわらず、喉に違和感や異物感を感じる症状のことです。主な症状には以下のものがあります。
主な症状
- のどに何かが詰まった感じがする
- のどが締め付けられるように感じる
- 飲み込みにくい
- 圧迫感があり苦しい
- 喉の奥がゴロゴロする
喉や胃に気質的な疾病がある場合は、優先的にその疾病を専門医の元で治療する必要があります。
ヒステリー球の原因
ヒステリー球の主な原因は・・・
- ストレスや不安などの精神的要因
- 自律神経の乱れ
- 軽症うつ病や不安障害の一症状
- 更年期障害の症状の一つ
このような要因が考えられます。
ストレスなどが自律神経やホルモンバランスの乱れを引き起こし、喉の筋肉の過剰な収縮や食道運動の低下を招くと考えられています。
ストレスとヒステリー球の関係
ストレスがヒステリー球を引き起こすメカニズムは、主に以下のようなものがあります。
自律神経の乱れ
ストレスがかかると、自律神経のバランスが崩れます。自律神経は体のさまざまな機能を調整していますが、特に消化器系や呼吸器系に影響を与えます。自律神経が乱れることで、のどや食道の筋肉が過敏になり、異物感を感じるようになるのです。
筋肉の緊張
精神的なストレスが原因で、のどや胸の筋肉が緊張することがあります。この緊張が持続すると、のどに異物感を感じることがあります。特に、真面目で責任感が強い人ほど、このような筋肉の緊張が起こりやすいと言われています。
呼吸の浅さ
ストレスを感じると、無意識のうちに呼吸が浅くなります。浅い呼吸は、のどや胸の圧迫感を引き起こし、ヒステリー球の症状を悪化させることがあります。
耳鼻咽喉科での診断と治療
耳鼻咽喉科や内科で、喉への違和感や詰まりで原因が見つかるのが80%と言われています。20%の身体的な検査で異常が見つからない場合に、ヒステリー球と診断されます。
診断には以下の検査が行われます。
耳鼻咽喉科での診察・検査
- 喉頭ファイバースコープによる喉頭の観察
- 嚥下造影検査(飲み込みの様子を透視する)
内科での診察・検査
- 上部消化管内視鏡検査
- 血液検査
これらの検査で、喉頭や食道に器質的な異常がないことを確認します。検査の結果、喉頭がんや食道がんなどの器質的疾患が見つかれば、その疾患に対する治療が行われます。身体的原因が見つからない場合にヒステリー球と診断され、医師の投薬治療が行われます。
- 漢方薬や抗不安薬などの内服薬
- 基礎疾患(ストレス、不安、うつ)に対する精神療法
日常的な対策
ヒステリー球の症状を軽減するためには、自律神経を安定させることを優先的に行うとよいです。
以下のような日常的な対策が有効です。
ストレス管理
- ストレスが主な原因なので、ストレス解消が重要
- 趣味や運動などでリフレッシュする
- 十分な睡眠をとり、休息を心がける
生活習慣の改善
- 喫煙や飲酒は控えめにする
- バランスの良い食事をする
- 水分をこまめに補給する
発声や嚥下の訓練
- 発声練習で喉の筋肉をリラックスさせる
- 意識的に飲み込む練習をする
精神的ケア
- 気分転換を図り、ポジティブな考え方を心がける
- 症状に過剰に注目しすぎないよう気をつける
- 必要に応じて専門家に相談する
まとめ
喉の違和感や詰まりは、先ずは耳鼻科で喉や食道に気質的な疾患が無いか検査を受けることが必要です。
そこで気質的な原因がない場合は、ヒステリー球と考えられます。
ヒステリー球は主にストレスや精神的な緊張が原因で引き起こされる症状です。自律神経の乱れや筋肉の緊張、浅い呼吸などが関与しています。これらの原因を理解し、日常生活でストレスを管理することで、ヒステリー球の症状を予防・軽減することが可能です。
ヒステリー球は身体的原因ではなく、ストレスや不安などの精神的要因が大きく関与しています。そのため、日常生活でストレス管理を行い、生活リズムを整えることが症状の改善につながります。また、発声や嚥下の訓練で喉の筋肉をリラックスさせることも有効とされています。
日々の生活の中で、少しでもリラックスできる時間を作り、心身ともに健康な状態を保つことが大切です。ヒステリー球の症状に悩んでいる方は、今回ご紹介した対策を試してみてください。
最後に、かんだ整骨院では自律神経の乱れや筋肉の緊張を和らげる施術を行なっております。いつでもご相談いただけたらと思います。
【監修:柔道整復師 神田博行】